Google Maps ストリートビューが今後とんでもない物議を醸し出すかも

August 5, 2008

これまで Google がインデックス化してきたものは、
『Google という検索エンジンがあり、それが情報を収集している。』
ということを認知している人や組織が発信している情報がほとんどだった。

しかし、このストリートビューで自宅や近辺が撮られていることは、その対象であるかなりの人たちが認知していない。
「インターネットなんて使ったことがない」という人たちは、このエントリを今読んでいる方の周りにもたくさんいられると思う。
その人たちは、軒先の愛車のナンバープレートが世界中の人にネットで見られてるかもしれないとは、夢にも思わないだろう。

『プライバシー云々は一応対処していますが、問題があったら連絡ください』
という Google のスタンスはかなり問題だろう。
ネットを使っていない人たちが触れる可能性があるメディアなど(例えば新聞に)広告するくらいの必要はあるのではと思う。
ましてやネットに繋ぐ環境がない人は連絡すら取れない。
解像度的にナンバープレートは読めないとあるがそうでもない。実際、可読なナンバープレートを見つけることができた。

思うに一番嫌なのは一戸建てに住む著名人たちだろう。
テレビで著名人の自宅が紹介されるときは、当然周りにはぼかしが入る
(場所がバレて観光名所のようになりご近所に迷惑をかけないように等の配慮だろう)。
しかし、ストリートビューにはそんなぼかしはない。

超が付く著名人であれば、あまりに豪邸なので大した問題ではないかもしれない(例えが大きいが皇居みたいなもので)。

危なげなのはそこそこな邸宅に住む人たちで、それこそ東京に住む芸能人自宅マップを簡単に作られてしまう可能性が出てきてしまった。

皮肉にも実際に次のようなことが事例もある。
Google幹部の自宅をプライバシー保護団体がさらしものに - ITmedia News

また今回これが日本で可能になったことも留意すべき点だ。国の人口密度が違う。

アメリカは、日本のように土地が狭くないので一軒家は、庭付きは当たり前だったりで、道路から撮影してもある程度距離が保たれる。
それに著名人の家は、公道から玄関までが目と鼻の先というわけでもない。

しかし日本は、特に都会は住宅が密集しているため、道から家まで1メートルもないことはざらである。
よって公道からの撮影で十分なそこに住んでいる人の情報は得られてしまうだろう。

単純に街並みを眺められる面白さがあるのはもちろん否定しない。
初めて友人の家に行くときに前もって家を確かめておけて、無駄に迷わずに済むという便利さもある(まあ、それなら個人でケータイで撮って送るでもOKだけど)。

本当は2車線以上の道に限るなどのラインを引くべきだったと思う(私の実家の近所は車がすれ違うのも難しい道まで載っていた…)。

P.S.
自宅をストリートビューに載せてもいいという人だけ軒先に下記の看板を掲げるというのはどうだろう
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tilfin freelance software engineer